コピーライターの仕事(その2)



コピーライターの仕事(その1)では、本当にザクッと説明しましたので、
ここでは、より具体的に仕事の流れや、一般的には知られていない地味(?)な部分を紹介します。

先に、正直に言っておきますが、僕は広告制作会社のコピーライターですので、
大手の広告代理店のクリエイティブの人がどんな一日を送っているのかは、わかりません。
だから、一般論はあまり書きません。
あくまで、体験をもとに、リアルな情報として紹介します。

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仕事は「営業」の人が、僕のデスクにやってくることから始まります。
「○○の新商品の販促のオリエンがあるんですけど」
「○○のカタログそろそろリニューアルしたいって言ってるから、何かいいアイディア考えて」
「○○にノベルティを提案して欲しいって言われたんだけど、何がいいかな?」


この時に、当該商品に関する資料が手渡されることもあります。
そこには、その商品の特徴や市場の動向、競合商品、ターゲット、訴求ポイントなどが書いてあったりします。
クライアントにしっかりとしたマーケティング部署がある場合は、このような資料をもらえることが多いですが、
中には、資料は過去のカタログだけ!というところもあります 。泣。

僕の会社には、マーケティング専門のスタッフはいませんので、
ない知恵を絞って、資料をかき集めています。

資料をもらったら、コピーライターは資料を読み解き、その商品をある程度理解します。
とは言うものの、本当に聞いたこともないような会社の、
業務用の商品だったりすると、かなり手こずります。

今 は、ネットで大方の情報が手に入る時代です。
デスクで 競合商品を調べたりもできます。助かります。
そして、どういう方向でいこうか?に思いを巡らせるます。
最新の優れたマーケティングをたくさん紹介してくれている雑誌
「販促会議」も
チカラ強い味方です。

・・・オリエン当日・・・

こちらからは営業1人とコピーライター1人 がオリエンに出席。
クライアント側は、当該商品の営業担当と開発担当が出席。
営業の方だけの場合もよくあります。
オリエンテーションでは、すでにもらっている資料や新たな配布資料に基づいて、
商品の説明が行なわれます。
営業担当は「こう売りたい!」、開発担当は「こんなにすごい!」ということを熱弁します。
・・・熱弁してくれるだけありがたいのです。
・・・最近異動になりまして、実は商品のことよくわからないんです、えへ。
とかいう困ったクライアントもたまにいます、気をつけろ!

コピーライターは、ここで、わからないことはどんな些細なことでも質問します。
あいまいにしておくと、あとで困るもは自分です。
しっかり「旗」を立てるためには、ここが肝心です。(その1参照)

クラ:「そゆことで、この商品のカタログと広告の表現案を含んだ販促計画をよろしく!」

僕ら:「はい、かしこまりました!」
となるわけです。

会社に戻ったら、この仕事に関わっていくスタッフを集め、
今度は、今自分が聞いてきたことを社内に向けてオリエンします。
やっぱり仕事はチーム力ですからね。

この時は指定された「プレゼンテーション」当日までに下記の4点を作成しました。

1)販促計画書

2)カタログのラフ(8ページもの・2案)

3)広告のラフ(新聞全10段・3〜5案)

4)スケジュール

5 )見積もり

上記の中でコピーライターに直接関係のあるものは、1)と2)と3)。


販促のプランを考える

資料やオリエンで聞いたことなどを整理して、
商品の特長や市場やターゲットを見つめ直し、
商品のポジショニングを行ない、今この商品の何を誰にどんなふうに見せていくかを考えます。
そしてそこから、販促コンセプト・・・つまりプロモーションの核となる考え方を開発。
ここまでの作業が、何度も言っている「旗」を立てる作業になります。
ここが、とんでもない方向を向いていたり、
具体性に欠けるものになると
その後、実際の制作物にブレを生じさせてしまいます。

大切な部分ですが、ここを説明しますともう一つ別のホームページができてしまうほどになりますので、
詳細については後日、書籍紹介コーナーを設けます。

表現プランを考える

販促コンセプトにもっともふさわしい表現探ります。
広告制作は、ある課題の解決に向かって疾走します。
ある課題に対して、そのなかでも結局どこを主張すべきなのか?
ブリーフシートというものを作り、論点を1点に絞ります。
そして、絞られた論点を、
今度は限りなく自由な発想で膨らめていく作業が、
表現プランを考えることになります。
ここがいわゆるクリエイティブな部分になります。
発想を飛躍させること。
同時に、商品にしっかり落とすこと。
アートディレクター、コピーライターが化学反応を起こす場所がココです。

企画書にまとめる

販促プランの核や、表現プランが決まったら企画書をまとめます。
はい、ココ、コピーライターの仕事です!

この企画書がプレゼン時に提出する「販促計画書」となります。
この計画書には、市場や競合他社の分析や、販促コンセプト、表現コンセプト、
使用する媒体案も含めたスケジュール案などなどが記されています。

企画書 は、綺麗な仕上がりを重視して「Adobe Illustrator」で作ることが多いのですが、
プロジェクターを使ったプレゼンや
Windowsの人に合わせてMicroSoft社の 「Power Point」を使うこともあります。
おそらく、この2つが使えたら問題はありません。

カタログと広告のラフ制作

コピーライターは自分の立てた表現コンセプト(「旗」)をデザイナーに説明し、
ブレストしたりして具体的な表現を煮詰めていきます。

それでいこう!とデザイナーとコピーライターの脳味噌のコンセンサスがとれたら、
コピーライターは早速、コピー制作にかかります。
販促コンセプトや表現コンセプトを考えている段階で、
キャッチコピー案みたいなのは頭の中にできていたりします。それをさらに推敲して、
コピーに仕上げます。

キャッチコピーだけでなく、ボディコピーも書きます。
サブキャッチや小見出しやスペックも書きます。
つまり、書けるだけのものはすべて書きます。
忘れちゃいけないのが、カタログなどのページものの場合は台割りも考えます。
台割りというのは、このページには、○○のことを書いて
次のページは見開きで○○をレアアウト。みたいなことです。

カタログ8ページものを2案、広告(新聞全10段)を3〜5案作るので、
かなりのボリュームのコピーを書くことになります。

コピーができたら、テキストファイルでデザイナーに送信。
デザイナーはそのコピーをビジュアルに落とし込みます。
案件にもよりますが、カンプに近い形での提案が必要なのか、
それともしっかりした考え方が見たいだけだからラフ程度でいいのか、
オリエン時にクライアントとはしっかりコミュニケーションとっておかなくっ茶。

デザイナーからラフがあがったら、それを何人かでチェックして、修正したりします。
コピーライターは、そのデザインが表現コンセプトを反映したものになっているか
デザイナー VS コピーライターの闘いです。

見積もりとスケジュールを用意したら、いよいよプレゼンです。


・・・プレゼン当日・・・

プレゼンはいわゆる「プレゼンテーター」の主導で進められます。
うちの会社では、ほとんど営業の人がプレゼンしてます。
これってどうなん??
優れた企画、表現もさることながら
プレゼンのうまさが、仕事の受注につながったりもします。
つまり、非常にダイジ!

プレゼンが終了。その案件をクライアントが検討します。

・・・結果は・・・

クラ:「御社にお願いします」
めでたく受注となりました。

見積もりが高いと言っていますが、そこら辺は営業の人に任せておけばいいんです。

いや〜長かった。やっと実制作に入れます。
コピーやデザインをクライアントの要望に合わせて修正し、
写真や図面などの要素もそろえて、徐々に完全な原稿に仕上げていきます。
撮影が必要な場合はここで行います。

コピー もデザインもOKになったら、製版会社に入稿→色校正・・・
ここまできたら、 コピーライターの仕事は、文字やスペック表示に間違いがないか
しっかりとチェックする「校正」が中心になります。

そして、納品。
完成品の控えをもらって、チョット感動したりして。
「いい、コピーやないのこれ!」
「よくわからん商品が、ロマンチックに見えるやないの、あんた。」
と自分を褒めてあげましょう。

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ひとつの案件はこのように始まり、終わっていきます。
でも、これはアクマで今回取り上げた一例です。
有名な広告会社の方とか、どんなんなんでしょうか><
僕も興味津々なんですよ。

これを読んでいるあなた。
コピーライターになったら、
あなたの会社の様子をどうか教えてくださいね。
よろしくです。

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